良いケアマネって、どんな人でしょうか。

話をよく聞いてくれる人。

優しい人。

連絡が早い人。

もちろん、それも大切です。

でも私は、介護の現場で働き、施設ケアマネとして利用者さんや職員と関わってきて、もう少し違うところを見るようになりました。

「この人、本当に利用者さんの普段の生活を知っているかな?」

ここです。

施設ケアマネをしていた頃、現場の職員から、

「○○さんって今、歩くときどのくらい介助必要でしたっけ?」

と聞かれることがありました。

もちろん、担当している利用者さんのことを何から何まで暗記している必要はありません。

状態だって変わります。

分からなければ、確認すればいい。

でも、普段どんな生活をしている人なのか、歩くのか、車いすなのか、食事はどうなのか、最近どんな変化があるのか。

担当している人の生活そのものが頭に浮かばない。

それでは、良いケアプランを作るのは難しいんじゃないかと私は思っています。

ご家族様
ご家族様
でもケアマネって資格を持っている専門職ですよね?誰にお願いしても、そんなに変わらないんじゃないですか?

資格は同じです。

でも、仕事の仕方まで同じではありません。

もっと言えば、ケアマネになるまでに経験してきた仕事も同じではありません。

介護福祉士として介護現場を経験してきた人もいれば、看護師、社会福祉士、理学療法士など、違う専門職を経験してケアマネになる人もいます。

だから私は、

「介護現場経験が長いケアマネほど優秀」

とは思っていません。

看護師出身なら医療面に強いことがあります。

社会福祉士出身なら相談援助や制度に強い人もいるでしょう。

それぞれの経験は、むしろケアマネとしての武器になります。

問題は、自分が知らないことまで知ったつもりになってしまうことです。

分からないことを介護職に聞く。

医療のことなら看護師や医師に確認する。

福祉用具なら専門相談員の意見を聞く。

本人と家族の話を聞く。

そして集まった情報を、その人の生活につなげる。

ケアマネは「何でも知っている人」ではなく、「必要な人とつながって支援を組み立てられる人」だと私は思っています。

この記事では、介護業界18年、施設ケアマネとして約5年働いた経験から、私なら自分の親を任せるときにどこを見るかという視点で、良いケアマネの選び方を解説します。

この記事でわかること
  • 良いケアマネを選ぶときに本当に見たいポイント
  • 「優しい・話を聞く」だけでは分からないケアマネの違い
  • ケアマネの出身職種によって経験が違う理由
  • 利用者の普段の生活を把握しているケアマネが大切な理由
  • 何でもやってくれるケアマネ=良いケアマネとは限らない理由
  • ケアプランから見えるケアマネの仕事ぶり
  • 合わないケアマネを見極めるポイント
ケアマネジャーは、全員が介護職出身ではありません。

厚生労働省が示す介護支援専門員実務研修受講試験の受験要件では、介護福祉士のほか、医師、看護師、社会福祉士、理学療法士、作業療法士など、保健・医療・福祉に関するさまざまな法定資格が対象になっています。

一定の相談援助業務から受験資格を得るルートもあります。

「介護職として何年働いたか」だけで、良いケアマネかどうかを判断する必要はありません。

参考:厚生労働省|介護支援専門員実務研修受講試験の実施について

Contents
  1. 良いケアマネの選び方|私なら「この7つ」を見る
  2. ①良いケアマネは「家族の要望」より先に本人を見ている
  3. ②担当している人の「普段の生活」が頭に入っている
  4. ③「私はケアマネだから」ではなく、分からないことを他職種に聞ける
  5. 「誰からも好かれるケアマネ」は良い?実は紙一重だと思う
  6. ④良いケアマネは「現場から情報が上がってくる関係」を作っている
  7. ⑤良いケアマネは「サービスを増やしましょう」で終わらない
  8. ⑥「何でも私がやります」は、良いケアマネとは限らない
  9. ⑦ケアプランを見たとき「この人の生活」が浮かぶか
  10. 月1回会いに来るだけでは「モニタリング」とは言い切れない
  11. 良いケアマネは「完璧な人」ではない
  12. 逆に「ちょっと気になるケアマネ」はどんな人?
  13. 特定のデイや事業所ばかり勧めるケアマネはダメ?
  14. 「良いケアマネ」と「相性がいいケアマネ」は少し違う
  15. 初めてケアマネに会うとき、私ならこの5つを聞く
  16. ケアマネは自分で選べる?「紹介された人に決定」ではない
  17. ケアマネと合わなかったら変更してもいい
  18. ケアマネジャーの選び方に関するよくある質問
  19. まとめ|私なら「自分の親に興味を持ってくれるケアマネ」を選ぶ

良いケアマネの選び方|私なら「この7つ」を見る

ネットで「良いケアマネ」と検索すると、

「話を聞いてくれる」

「説明が分かりやすい」

「連絡が早い」

といった特徴がよく出てきます。

どれも間違ってはいません。

でも、それだけで選ぶなら、正直なところ私は少し怖いです。

愛想がいい人と、ケアマネとして良い仕事をする人は、必ずしも同じではないからです。

私なら次の7つを見ます。

見るポイント 私が確認したいこと
①本人を見ている 家族の話だけでなく、本人の生活や希望を把握しようとしているか
②生活像を把握している ADLや普段の暮らし、最近の変化を把握しているか
③分からないことを聞ける 知ったふりをせず、他職種の専門性を借りられるか
④現場とつながっている サービス事業所や介護職などから情報を拾えているか
⑤提案に理由がある 「デイを増やしましょう」だけでなく、なぜ必要なのか説明できるか
⑥何でも抱え込まない 自分がすることと、他職種につなぐことを整理できるか
⑦ケアプランにその人が見える 誰にでも当てはまる計画ではなく、本人の生活や希望が反映されているか

たぶん、一般的な「良いケアマネ7選」とは少し違います。

でも、私が自分の親のケアマネを選ぶなら、こっちを見ます。

①良いケアマネは「家族の要望」より先に本人を見ている

ケアマネの仕事では、家族との関係はとても大切です。

介護している家族が何に困っているのか。

どこまでなら介護を続けられるのか。

家族の負担をどう減らすのか。

当然、聞かなければいけません。

でも、家族の希望だけでケアプランを作るわけでもありません。

介護保険の居宅介護支援の基準では、ケアマネは本人についてアセスメントを行い、本人の希望とアセスメント結果をもとに、家族の希望や地域のサービス提供体制なども踏まえてケアプランを作成することになっています。

つまり中心にいるのは、やっぱり本人です。

ところが実際の介護では、

本人はデイサービスへ行きたくない。

家族は週5日行ってほしい。

なんてことは普通にあります。

ここで家族の希望をそのまま通せばいいわけでもない。

だからといって、

「本人が嫌と言っているので無理です」

で終われば、家族が倒れてしまうかもしれません。

ここからがケアマネの仕事だと思います。

なぜ本人は嫌なのか。

家族はなぜ週5日必要だと思っているのか。

週5日じゃなく週2日ならどうなのか。

別のサービスならどうなのか。

本人と家族の間にあるものを一つずつ拾って、落としどころを探していく。

良いケアマネは「家族の言うことを聞く人」でも「本人の言うことだけを聞く人」でもありません。

両方の生活が続く方法を一緒に探してくれる人。

私はそこを見ます。

厚生労働省の居宅介護支援の運営基準では、ケアマネジャーは利用者本人・家族へのアセスメントを行い、本人の希望やアセスメント結果、家族の希望などを踏まえて居宅サービス計画を作成することが定められています。

また、サービスの選択は利用者自身が行うことが基本とされています。

参考:厚生労働省|指定居宅介護支援等の事業の人員及び運営に関する基準

②担当している人の「普段の生活」が頭に入っている

これは、私が施設ケアマネだったから余計に気になるところかもしれません。

施設では、介護職が利用者さんの一番近くにいます。

朝起きてから夜寝るまで、

どう歩いているか。

どのくらい食べているか。

トイレはどうしているか。

最近転びそうになっていないか。

夜は眠れているか。

そういう小さな変化を一番先に見つけるのは、ケアマネではなく現場職員ということも多いです。

厚生労働省の施設サービス計画に関する基準の解釈でも、入居者の課題の変化は、直接サービスを提供している担当者によって把握されることも多いため、計画担当ケアマネは他の担当者と緊密に連携することが重要とされています。

これ、私はすごく大事だと思っています。

ケアマネになった途端、現場より偉くなるわけじゃないんです。

むしろ、

「昨日から○○さん、立つとき少し右に傾くんですよ」

「最近、ご飯を残すようになりました」

「夜のトイレが増えています」

こういう現場の声を拾えるかどうか。

そこから本人を見に行く。

必要なら看護師へ聞く。

家族へ連絡する。

ケアプランを見直す。

私は、そういう動きができる人の方が信頼できます。

私は施設ケアマネと介護現場を兼務していたので、かなり現場寄りのケアマネだったと思います。

でも、

「現場のことは現場に任せておけばいい」

とは考えていませんでした。

逆に、ケアマネだけで全部分かるとも思っていません。

現場職員から利用者さんのADLについて聞かれたとき、細かい部分まで即答できないことは当然あります。

ただ、

「この人が普段どんな生活をしているか、全然浮かばない」

という状態では、ケアプランを作る人として厳しいと思っています。

分からなければ聞けばいい。

でも、担当している人には興味を持つ。

ここは資格以前の話なのかもしれません。

参考:厚生労働省|指定介護老人福祉施設の人員、設備及び運営に関する基準について

③「私はケアマネだから」ではなく、分からないことを他職種に聞ける

ケアマネになる人の経歴はさまざまです。

介護福祉士。

看護師。

社会福祉士。

理学療法士。

作業療法士。

ほかにも、さまざまな保健・医療・福祉の専門職からケアマネになります。

厚生労働省の資料でも、介護支援専門員実務研修受講試験の受験要件には複数の法定資格や一定の相談援助業務が位置づけられています。

だから、ケアマネだからといって、介護も医療もリハビリも福祉制度も全部その道の専門家というわけではありません。

これは弱点ではないと思います。

全部一人でやろうとしなければ。

私は介護現場を長く経験してきました。

だから介護職の感覚は分かります。

でも、医療について看護師より詳しいわけではありません。

リハビリについてPTやOTより詳しいわけでもありません。

福祉用具の細かな特徴なら、専門相談員の方が知っています。

だったら聞けばいいんです。

「これ、どう思います?」

と。

逆に、その人たちから得た情報を、本人の生活全体を見ながら整理する。

それがケアマネの強みだと思っています。

良いケアマネは、何でも答えられる人ではありません。誰に聞けばいいかを知っていて、その答えを支援につなげられる人です。

居宅介護支援の基準でも、ケアマネジャーはサービス担当者会議などを通じて、各サービス担当者から専門的な見地からの意見を求め、調整することが位置づけられています。

多職種に聞くことは「ケアマネが知らないから」ではなく、ケアマネジメントそのものに必要な仕事です。

参考:厚生労働省|指定居宅介護支援等の事業の人員及び運営に関する基準について

「誰からも好かれるケアマネ」は良い?実は紙一重だと思う

これは完全に私の現場感覚ですが、良いケアマネって、意外と周りから好かれている人が多いです。

利用者さんからも。

家族からも。

介護職からも。

看護師からも。

他の事業所からも。

話しかけやすい。

相談しやすい。

何かあったときに声をかけやすい。

これはかなり大きな強みです。

でも、ここには落とし穴もあります。

「何でもやってくれる人」になっているだけではないか。

ケアマネをやっていると、本当にいろいろな話が来ます。

サービスの相談。

病院との調整。

家族からの相談。

事業所からの連絡。

介護保険とは直接関係のない相談まで来ることもあります。

それを全部、

「分かりました。私がやります」

で抱え込む。

一見、とても親切なケアマネです。

でも、それが続けば一人で抱えきれなくなるかもしれません。

必要なのは、突き放すことではなく、

「これは私が動きます」

「これは○○さんに相談しましょう」

「ここはご家族にもお願いしたいです」

と整理すること。

ケアマネって、良くも悪くも「何でも屋」になりやすい仕事なんですよね。

だからこそ私は、何でも引き受ける人より、必要なところへちゃんとつないでくれる人を選びます。

初回面談で、

「困ったことは全部私に言ってください」

と言ってくれるケアマネは頼もしく感じます。

でも、本当に見たいのはそのあと。

自分で対応するのか、他職種につなぐのか、別の制度を案内するのか。

相談を受けたあとに「次の一手」を整理できるケアマネかどうかを見てみましょう。

④良いケアマネは「現場から情報が上がってくる関係」を作っている

私は、良いケアマネを見るとき、本人や家族への対応だけではなく、周りの職員とどういう関係を作っているかも見ます。

これは施設ケアマネをしていた経験がかなり影響しています。

施設では、ケアマネが利用者さんを24時間見ているわけではありません。

朝の様子。

食事。

排泄。

入浴。

歩行。

夜間の様子。

普段の小さな変化を一番近くで見ているのは、介護職や看護職です。

だから私は、

「現場のことは現場でやってください」

と完全に切り離すやり方はしていませんでした。

もちろん、何でもケアマネが現場へ口を出せばいいという話でもありません。

介護職には介護職の専門性があります。

看護師には看護師の専門性があります。

でも、

「○○さん、最近ちょっと食べなくなってきましたよ」

「この頃、立ち上がるとき危ないんですよね」

「夜中に起きる回数が増えています」

こんな話を気軽にケアマネへ持っていける。

そしてケアマネも、

「そうなんだ。ちょっと様子見てみよう」

と動ける。

私は、こういう関係がかなり大事だと思っています。

良いケアマネは、情報を全部自分で持っている人ではなく、必要な情報が自然と集まってくる関係を作れる人です。

厚生労働省の居宅介護支援の基準でも、ケアプラン作成後は利用者について継続的にアセスメントし、本人・家族・サービス事業者などと継続的に連絡を取りながら、必要に応じてケアプランの変更や連絡調整を行うことが求められています。

ケアプランは、作って終わりの書類ではありません。

参考:厚生労働省|指定居宅介護支援等の事業の人員及び運営に関する基準

資格を取ったから、現場職員より偉くなるわけじゃない

これは私自身、かなり意識していたことです。

ケアマネになると、仕事が変わります。

ケアプランを作る。

サービス担当者会議を開く。

家族と話す。

他事業所と調整する。

書類も一気に増えます。

そうすると、いつの間にか、

「自分は現場職員へ指示する側」

みたいになってしまう人もいます。

私はこれが苦手でした。

実は、私が施設ケアマネになる前にも、現場との関係があまり良くないケアマネがいました。

ケアマネという立場から現場へ指示はする。

でも、現場から見ると、

「なんでそんな指示になるの?」

と思うことがある。

利用者さんへの対応も、どこか事務的に見える。

職員への伝え方もかなり強い。

私はそれを見ていたので、

「自分がケアマネになったら、こういうやり方はしたくないな」

と思っていました。

だって、ケアマネ資格を取ったからといって、急に介護が上手になるわけではありません。

利用者さんのことを一番知っている人になるわけでもありません。

むしろ現場職員から、

「今日こんなことがありました」

と教えてもらうことの方が多い。

そこで、

「それは現場で対応してください」

で終わるのか。

「それ、ケアプランにも関係してくるかもしれないね」

と考えるのか。

この差は大きいと思います。

私自身は施設ケアマネと現場を兼務していました。

だから余計に、

「ケアマネだから現場より上」

という感覚はありませんでした。

現場職員にしか見えていない利用者さんの姿はたくさんあります。

逆にケアマネだから見える家族の事情や、サービス全体の動きもあります。

どちらが上ではなく、持っている情報が違う。

それを合わせるのがケアマネの仕事だと思っています。

⑤良いケアマネは「サービスを増やしましょう」で終わらない

ケアマネから、

「デイサービスを増やしてみませんか?」

「福祉用具を入れましょう」

「訪問介護を使いましょう」

と提案されることがあります。

ここで私なら、

「なぜ?」

を聞きます。

サービスを提案すること自体は難しくありません。

でも、本当に大切なのは、

「なぜ今、この人にそのサービスが必要なのか」

です。

たとえばデイサービスを増やすにしても、

入浴する機会を確保したいのか。

家族の介護負担を減らしたいのか。

日中一人になる時間を減らしたいのか。

外へ出る機会を作りたいのか。

本人の身体機能を維持したいのか。

理由によって、選ぶサービスも変わります。

単純に、

「空いているデイがここなので」

だけでは、私はちょっと物足りません。

本人がどう暮らしたいのか。

今、何に困っているのか。

そのために何が必要なのか。

そこからサービスにつながっているか。

良いケアマネは「サービスから人を見る」のではなく、「その人の生活からサービスを考える」。

私はここをかなり見ます。

ご家族様
ご家族様
でも家族としては「おすすめのデイを教えてください」ってケアマネさんに任せた方が楽なんですよね……。

もちろん、それでいいんです。

全部をご家族が調べる必要はありません。

むしろ候補を探すのもケアマネの大切な仕事です。

ただ、

「なぜここを候補にしたんですか?」

と聞いたときに、

「お母さんは人が多いところが苦手とおっしゃっていたので、少人数のところを選びました」

「ご家族が入浴で困っているので、入浴対応ができるところを中心に探しました」

と答えられる。

こういうケアマネなら、私は安心します。

サービスを提案されたら、

「なぜ、このサービスなんですか?」

と一度聞いてみるのも、ケアマネの考え方を知る方法です。

理由を聞くことは、ケアマネを試すことではありません。

本人・家族とケアマネが同じ方向を向くための確認だと考えてください。

⑥「何でも私がやります」は、良いケアマネとは限らない

ケアマネって、本当にいろいろな相談をされます。

介護サービス。

病院。

薬。

お金。

家族関係。

施設探し。

近所とのこと。

介護保険と直接関係のない相談まで来ることがあります。

私もケアマネをしていて、

「これ、俺がやることなのか?」

と思うことはありました(笑)。

ケアマネって、良くも悪くも何でも屋になりやすいんですよね。

しかも、何でもやってくれる人は周りから好かれます。

利用者さんからも、

「あのケアマネさんに言えば何とかしてくれる」

となる。

家族からも頼られる。

事業所からも頼られる。

それ自体は悪いことではありません。

でも、私は「何でも引き受ける=良いケアマネ」ではないと思っています。

一人で全部抱えたら、いつか回らなくなります。

そしてケアマネにしかできない仕事が後回しになったら、本末転倒です。

良いケアマネは、相談されたことを聞いたうえで、

「ここは私が調整します」

「これは主治医にも相談しましょう」

「この部分は地域包括支援センターにつなぎます」

「ここはご家族にも協力してもらえますか?」

と整理できます。

断るのではなく、適切な人につなぐ。

これも立派なケアマネの仕事です。

厚生労働省の基準では、ケアマネジャーにはケアプラン作成だけでなく、サービス事業者などとの連絡調整や、必要に応じた情報提供、多職種から専門的な意見を求めることなどが位置づけられています。

ケアマネ一人ですべての問題を解決する仕組みではありません。

参考:厚生労働省|指定居宅介護支援等の事業の人員及び運営に関する基準

⑦ケアプランを見たとき「この人の生活」が浮かぶか

最後は、ケアプランです。

ケアマネの仕事といえば、やっぱりケアプランを思い浮かべる人が多いと思います。

でも家族からすると、

「よく分からないから、言われたところにサインしています」

となりやすい書類でもあります。

私は、ちょっとだけ読んでほしいと思っています。

難しいところまで理解する必要はありません。

見てほしいのは、

「このケアプラン、ちゃんと本人の話になっているかな?」

というところです。

厚生労働省が示している居宅サービス計画の標準的な項目にも、

「利用者及び家族の生活に対する意向を踏まえた課題分析の結果」

「総合的な援助の方針」

などがあります。

つまりケアプランは、単に、

「月曜日はデイサービス」

「水曜日はヘルパー」

と予定を書くためだけの紙ではありません。

本人がどう暮らしたいのか。

家族はどう考えているのか。

今の生活で何が課題なのか。

何を目指してサービスを使うのか。

そこが入って初めて、その人のケアプランになります。

だから私は、

名前を別の人に変えてもそのまま使えそうなケアプランは、ちょっと寂しいと思っています。

昔は「前のプランとほとんど同じ」なんてこともあった

ここは少し現場の話をします。

介護の仕事を長くしていると、ケアプランをたくさん見ます。

正直、

「これ、前回とほとんど同じじゃない?」

と思うものを見ることもありました。

もっと言えば、

「誰にでも当てはまりそうだな……」

と思うような内容もありました。

もちろん、前回と文章が同じだからダメという話ではありません。

本人の状態も希望も変わらず、目標も継続しているなら、似た内容になることはあります。

文章を毎回無理やり変えることがケアマネの仕事ではありません。

問題は、本人の状態が変わっているのに、ケアプランが置いていかれていることです。

たとえば、

半年前は歩いていた。

今は車いすになった。

家族の介護負担も増えた。

本人の希望も変わった。

それなのに、目標も支援内容も前とほとんど同じ。

これでは、何のためにモニタリングしているのか分からなくなります。

厚生労働省の「ケアプラン点検項目マニュアル」では、モニタリングについて、ケアプランの目標達成状況やニーズの変化などを把握し、利用者の状態とサービスが合っているか確認するものとされています。

その結果、必要があればケアプランを変更する必要があります。

参考:厚生労働省|ケアプラン点検項目マニュアル

「コピペしているか」を家族が探す必要はない

ここは誤解してほしくないところです。

ケアプランを受け取って、

「前回と同じ文章がある!このケアマネはダメだ!」

とチェックする必要はありません(笑)。

継続している課題なら、同じ表現になることだってあります。

家族に見てほしいのは、文章が新しいか古いかではなく、

「今の本人の生活と合っているか」

です。

本人は今も本当にその生活を望んでいるのか。

最近困っていることが反映されているか。

サービスを使う目的が分かるか。

家族がケアマネに伝えたことが抜けていないか。

そこを見てください。

そして、

「ここ、今の母とは少し違う気がします」

と思ったら言っていいんです。

ケアプランはケアマネの作品ではありません。

本人の生活のために作る計画です。

施設ケアマネをしていた頃、私はケアプランを「作成期限に間に合わせるための書類」にはしたくないと思っていました。

現実にはケアマネの書類仕事は多いです。

忙しい。

これは本当にそうです。

でも、利用者さんの状態が変わったのに、

「前回と同じでいいか」

となってしまったら、その人を見るより書類を処理することが目的になってしまいます。

文章が前回と似ていること自体が問題なのではありません。

「なぜ今もこの目標なのか」を説明できるか。

私はこっちの方がずっと大事だと思っています。

月1回会いに来るだけでは「モニタリング」とは言い切れない

ケアマネの仕事にはモニタリングがあります。

在宅のケアマネなら、原則として少なくとも月1回は本人と面接し、モニタリング結果を記録します。

一定の条件を満たせばテレビ電話などを活用できる場合もありますが、基本になるのは継続的な状態確認です。

でも、ここで大事なのは、

「月1回訪問した」=仕事完了

ではないこと。

玄関から入る。

「変わりないですか?」

「はい」

書類にサインをもらう。

「ではまた来月」

これだけでは、本人の変化を拾うのは難しいですよね。

良いモニタリングなら、

最近転んでいないか。

食事はどうか。

デイサービスはどうか。

家族は疲れていないか。

本人は今のサービスをどう思っているか。

以前立てた目標はどうなっているか。

そういうところを確認して、必要なら次の支援につなげていく。

厚生労働省の基準でも、モニタリングは利用者についての継続的なアセスメントを含むものとされ、本人・家族・サービス事業者などとの継続的な連絡が求められています。

「毎月来ているか」だけでなく、「来たときにちゃんと今の生活を見ているか」。私はそこを見ます。

居宅介護支援では、特段の事情がない限り、ケアマネジャーは少なくとも月1回本人と面接し、少なくとも月1回モニタリング結果を記録します。

2024年度からは一定の条件を満たした場合、テレビ電話装置などを活用した面接も認められていますが、本人・家族・サービス事業者との継続的な連絡が前提です。

参考:厚生労働省|指定居宅介護支援等の事業の人員及び運営に関する基準

良いケアマネは「完璧な人」ではない

ここまでいろいろ書いてきましたが、完璧なケアマネを探してほしいわけではありません。

ケアマネだって人間です。

知らないこともあります。

連絡が少し遅れることもあります。

提案したサービスが本人に合わないことだってあります。

私自身、ケアマネをしていて、

「あっちを提案した方が良かったかな」

と思ったことなんて何度もあります。

大切なのは、そのあとです。

分からなければ調べる。

他職種に聞く。

本人に合わなければ考え直す。

家族から違うと言われたら、もう一度話を聞く。

現場から変化を聞いたら、自分でも確認する。

そして必要ならケアプランを変える。

良いケアマネは「間違えない人」ではなく、本人を見ながら何度でも修正できる人だと思います。

資格を持っている。

経験年数が長い。

話し方が上手い。

それだけでは分かりません。

この人は、自分の親の生活にちゃんと興味を持ってくれているか。

結局、私はそこに戻ってきます。

逆に「ちょっと気になるケアマネ」はどんな人?

ここまで良いケアマネについて書いてきました。

では逆に、

「このケアマネ、大丈夫かな?」

と思ったときは、どこを見ればいいのでしょうか。

最初に言っておきたいのは、

一度電話の折り返しが遅かった。

説明が少し分かりにくかった。

自分と意見が違った。

このくらいで、すぐに「ダメなケアマネ」と決めつける必要はありません。

ケアマネだって人間です。

訪問中なら電話に出られません。

会議もあります。

すぐには答えられない相談もあります。

むしろ私は、分からないことをその場で適当に答えるより、

「確認してから連絡します」

と言える人の方が信用できます。

ただし、同じことが何度も続くなら話は別です。

気になる状態 私なら見るところ
話をほとんど聞かない 本人・家族の希望より先にサービスを決めていないか
普段の状態を把握していない 本人の生活や最近の変化に関心を持っているか
いつも同じ提案 本人に合わせた理由があるか
特定の事業所しか出てこない 他の選択肢や選定理由を説明しているか
他職種の話を聞かない 自分の判断だけで支援を進めていないか
ケアプランが生活とズレている 状態変化が計画へ反映されているか
相談するたびに威圧的 本人・家族が本音を話せる関係になっているか

見るべきなのは「ミスをしたか」ではなく、「利用者を見ない状態が続いているか」です。

「ケアマネなんだから言うことを聞いて」は違うと思う

私は施設ケアマネになる前、現場との関係がかなり悪くなっていたケアマネを見ていました。

ケアマネとして現場へ指示する。

そこまでは仕事としてあります。

でも、伝え方がかなり強い。

現場職員からすると、

「利用者さんの普段を見ていないのに、なんでそこまで言い切れるの?」

と感じることがある。

利用者さんへの対応も、どこか事務的に見える。

職員によって接し方も変わる。

当時の現場では、かなり評判の悪いケアマネでした(笑)。

私はそれを近くで見ていたので、

「資格を取ったから偉くなったと思うのだけはやめよう」

とずっと思っていました。

ケアマネは専門職です。

でも、介護職より偉いわけではありません。

看護師より偉いわけでもありません。

本人や家族より上でもありません。

それぞれが持っている情報を集めて、本人に必要な支援へつなげる役割です。

ケアマネになると、現場職員から、

「どうしたらいいですか?」

と聞かれる場面が増えます。

そこで何でも即答できることが大事なのではありません。

分からなければ、

「ちょっと本人を見てみよう」

「看護師にも聞いてみよう」

「一回みんなで考えよう」

でいい。

私が怖いと思うのは、分からないのに肩書きだけで言い切ってしまうことです。

特定のデイや事業所ばかり勧めるケアマネはダメ?

これも家族からすると判断が難しいところです。

ケアマネから、

「このデイサービスがおすすめです」

と言われる。

別の人にも同じところを勧めている。

すると、

「何か裏があるのかな?」

と心配になるかもしれません。

でも、同じ事業所を何度か紹介したからといって、それだけで問題とは言えません。

地域によっては選択肢が少ないこともあります。

空き状況もあります。

認知症対応が得意。

医療処置に対応している。

入浴ができる。

送迎範囲に入っている。

本人に合う理由があって、結果的に同じ事業所が候補になることもあります。

大事なのは、

「なぜそこなのか」

です。

厚生労働省の居宅介護支援の基準では、利用者自身によるサービスの選択を基本とし、地域のサービス内容や利用料などの情報を提供して、本人や家族が選べるよう支援することが求められています。

また、特定のサービス事業者に不当に偏った情報を提供したり、最初から同一系列のサービスだけを提示したりすることは適切ではないとされています。

「ここにしてください」ではなく、「こういう理由でここを候補にしました。ほかにはこういうところもあります」と言えるか。

私はそこを見ます。

居宅介護支援は、特定のサービスや事業者へ不当に偏らないよう公正中立に行うことが求められています。

利用者自身がサービスを選ぶことが基本です。

ケアマネから事業所を提案されたら、

「ほかに選択肢はありますか?」

「ここを勧める理由は何ですか?」

と聞いて大丈夫です。

参考:厚生労働省|指定居宅介護支援等の事業の人員及び運営に関する基準について

「良いケアマネ」と「相性がいいケアマネ」は少し違う

ここもかなり大事です。

仕事ができるケアマネでも、

「どうも話しづらい」

ということがあります。

反対に、すごく話しやすい。

雑談も楽しい。

でも必要な調整がなかなか進まない。

そんなこともあるでしょう。

だから私は、

「良い人」

と、

「良いケアマネ」

を少し分けて考えています。

もちろん人柄は大事です。

介護は長い付き合いになることがあります。

本音を話せない人では困ります。

でも、何でもこちらの希望どおりにしてくれる人が良いケアマネとも限りません。

ときには、

「今の状態では、その方法は難しいと思います」

と言われることもあります。

「そのサービスより、こちらを先に考えませんか?」

と違う提案をされることもあります。

家族からすれば面白くないかもしれません。

でも、その理由をきちんと説明して、別の選択肢まで一緒に考えてくれるなら、私はむしろ信頼できます。

良いケアマネは「何でも言うことを聞いてくれる人」ではなく、「言いにくいことも理由をつけて話してくれる人」です。

「誰からも好かれる」は、都合のいい人と紙一重

現場にいると、誰からも好かれている職員っています。

利用者さんからも好かれる。

家族からも好かれる。

同僚からも頼られる。

ケアマネにも、そういう人がいます。

私自身、そういう人には仕事を頼みやすいです。

でも、

「頼めば何でもやってくれるから好き」

となったら、少し違います。

ケアマネが全部やってしまう。

家族がやることまで引き受ける。

他職種がするべき調整まで抱える。

最初はみんな助かります。

でも、それでケアマネ本人が回らなくなれば、結局ほかの利用者さんへの対応にも影響します。

だから、

親切だけど線引きもできる。

できないことは「できない」で終わらず、代わりの相談先を教えてくれる。

このくらいの人が、私は一番長く付き合いやすいと思います。

初めてケアマネに会うとき、私ならこの5つを聞く

では、これからケアマネを探す家族はどうすればいいのでしょうか。

履歴書を見せてもらうわけでもありません。

試験をするわけにもいきません(笑)。

実際には、最初の面談や電話だけで決めることもあります。

だから私なら、難しい質問はしません。

次の5つくらいを聞きます。

聞いてみること 見たいところ
①「母はこういう人なんですが、どう思いますか?」 すぐサービスを決めず、本人のことを質問してくるか
②「家族はここに困っています」 本人だけでなく家族の生活も聞いてくれるか
③「この地域ではどんなサービスがありますか?」 一つだけでなく選択肢を出してくれるか
④「医療のことも相談できますか?」 知ったふりをせず、必要なら医療職につなぐ考えがあるか
⑤「連絡するときはどうすればいいですか?」 連絡方法や不在時の対応を説明してくれるか

ここで「模範回答」を期待する必要はありません。

私ならむしろ、答えそのものよりこちらの話をどう聞くかを見ます。

家族が話している途中で、

「ではデイ週3回ですね」

と決め始めるのか。

それとも、

「お母さん自身はどうしたいと言っていますか?」

「今、一番大変なのはどの時間帯ですか?」

「これまで介護サービスは使ったことがありますか?」

と掘ってくれるのか。

後者の方が、その人の生活を見ようとしていることが伝わります。

初回面談で全部を見抜くのは無理です。

だから、

「この人は完璧なケアマネか?」

ではなく、

「困ったときに、もう一度この人に話したいと思えるか?」

くらいで考えてみてください。

介護は途中で状況が変わります。

変わったときに一緒に考えられる相手かどうかの方が大切です。

ケアマネは自分で選べる?「紹介された人に決定」ではない

初めて介護保険を利用すると、

地域包括支援センター。

病院の相談員。

市区町村。

知人。

いろいろなところから居宅介護支援事業所を案内されることがあります。

そこで、

「紹介されたこの人に決めないといけないのかな?」

と思うかもしれません。

居宅介護支援事業所は、利用者が選ぶことが基本です。

厚生労働省の通知でも、どの居宅介護支援事業者を選ぶかは利用者の自由な選択が基本であり、事業所側は勤務体制や苦情対応など、選択に必要な重要事項を説明することとされています。

だから、紹介された事業所へ一度相談したからといって、必ずそこに決めなければならないわけではありません。

空きがあれば、別の事業所へ相談することもできます。

「誰でもいいから早くケアマネを決めたい」

という状況もあります。

退院が迫っている。

サービスを急いで入れたい。

そんなときは、最初から完璧な相手を探すより、まず支援につなげることを優先しても構いません。

一度決めたら永久に変更できないわけではありません。

参考:厚生労働省|指定居宅介護支援事業者等の事業の公正中立な実施について

ケアマネと合わなかったら変更してもいい

ケアマネを選んだあと、

「やっぱり相談しづらい」

「こちらの話が伝わらない」

「何度相談しても対応が変わらない」

ということもあります。

そんなとき、ずっと我慢する必要はありません。

ケアマネや居宅介護支援事業所を変更する選択肢があります。

ただし私は、

一度意見が合わなかった。

電話の返事が1回遅かった。

だけで、すぐ変更する必要もないと思っています。

まず、何に困っているのか整理する。

本人へ伝えられそうなら伝える。

難しければ事業所の管理者などへ相談する。

そのうえで、どうしても安心して相談できないなら変更を考える。

ケアマネ変更は「相手を罰する手続き」ではなく、本人と家族が安心して相談できる支援体制へ整え直すための選択肢です。

変更方法や伝え方、現在利用しているサービスへの影響については、こちらの記事で詳しく解説しています。

ケアマネの変更方法とは?変えたいときの手続き・伝え方・注意点をケアマネが解説

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ケアマネジャーの選び方に関するよくある質問

ケアマネは自分で選べますか?

居宅介護支援事業所は利用者自身が選ぶことが基本です。

地域包括支援センターや病院などから事業所を案内されることはありますが、紹介された事業所へ必ず依頼しなければならないわけではありません。

ただし、事業所内で特定のケアマネを指名できるかどうかは、担当件数や勤務状況などによって異なります。

ケアマネの出身資格は確認した方がいいですか?

気になる場合は聞いても構いませんが、出身資格だけで良い・悪いを判断する必要はありません。

介護福祉士、看護師、社会福祉士など、ケアマネになるまでの経験はさまざまです。

大切なのは、自分の専門外のことも他職種と連携しながら本人の支援につなげられるかどうかです。

経験年数が長いケアマネの方が安心ですか?

経験年数は一つの参考にはなりますが、長ければ必ず良いケアマネというわけではありません。

本人・家族の話を聞く姿勢、普段の生活を把握しようとしているか、必要な専門職と連携できるかなども確認してみましょう。

ケアマネから一つのデイサービスだけ勧められました。問題ですか?

一つの事業所を提案されたというだけで、問題とは言えません。

本人の状態、事業所の特徴、空き状況、送迎範囲などから適していると判断した可能性もあります。

ただし、居宅介護支援では利用者自身によるサービス選択が基本です。

「なぜここがおすすめですか?」「ほかに候補はありますか?」

と聞いてみましょう。

ケアマネには何でも相談していいですか?

介護生活で困っていることなら、まず相談して構いません。

ただし、すべてをケアマネ自身が解決するわけではありません。

内容によって医師、看護師、地域包括支援センター、市区町村、サービス事業所など、適切な相談先につないでもらうことがあります。

ケアマネと合わないと感じたら変更できますか?

変更することは可能です。

ただし、一度の行き違いだけで急いで変更する必要はありません。

何に困っているのか整理したうえで、現在のケアマネや事業所の管理者へ相談し、それでも難しい場合は別の事業所への変更などを検討できます。

詳しい変更方法は、ケアマネ変更の記事で解説しています。

良いケアマネを初回面談だけで見分けられますか?

完全に見分けるのは難しいです。

初回面談では、

本人について質問してくれるか

家族の困りごとも聞いてくれるか

サービスを決めつけず選択肢を説明してくれるか

などを見てみましょう。

最終的には、実際に支援が始まってから分かることも多くあります。

まとめ|私なら「自分の親に興味を持ってくれるケアマネ」を選ぶ

この記事は、介護業界18年/介護福祉士/介護支援専門員(ケアマネジャー)としての経験をもとに、厚生労働省の居宅介護支援に関する運営基準など公的資料を確認しながら執筆・監修しています。

良いケアマネを選ぶ7つのポイント
  • 本人を見ている
  • 普段の生活やADLを把握しようとしている
  • 分からないことを他職種へ聞ける
  • 現場やサービス事業所と情報を共有できる
  • サービスを提案する理由を説明できる
  • 何でも抱え込まず、必要な人へつなげられる
  • ケアプランから本人の生活が見える

良いケアマネを選ぶ方法。

ここまでかなりいろいろ書きました。

でも結局、私が自分の親を任せるなら、最後に見るのは一つです。

「この人は、うちの親にちゃんと興味を持ってくれているか」

これです。

介護保険に詳しい。

医療に強い。

経験が長い。

連絡が早い。

話しやすい。

どれも大切です。

でも、どれだけ知識があっても、本人を見ていなければ私は少し怖い。

逆に、知らないことがあっても、

「それは私も確認しますね」

と言って介護職や看護師、医師、福祉用具専門相談員などへ聞きに行ける。

本人のところへ行けば、

「最近どう?」

だけでなく、普段の生活を見ようとしてくれる。

家族が困っていれば、

「じゃあどうしましょうか」

と一緒に考えてくれる。

私は、そういうケアマネを選びます。

良いケアマネは「答えを全部持っている人」ではなく、本人の生活を見ながら答えを一緒に探せる人。

ケアマネ選びで迷ったら、肩書きや経歴だけではなく、ぜひそこを見てみてください。

よっしーからひとこと

私が施設ケアマネになる前、反面教師になったケアマネがいました。

ケアマネという資格を持ったことで、

「自分が指示する側」

という意識が強くなってしまったように、当時の私には見えました。

現場への言い方は強い。

利用者さんへの対応は事務的。

現場からはかなり嫌われていました(笑)。

だから自分がケアマネになったとき、

「ケアマネになったから偉くなった、だけは絶対にやめよう」

と思っていました。

実際にやってみたら、分からないことだらけです。

介護のことなら現場職員から教えてもらう。

医療なら看護師に聞く。

本人の昔の生活なら家族に聞く。

夜のことなら夜勤者に聞く。

一人じゃ何も分からないんですよね。

でも、それでいいと思っています。

ケアマネは全部知っている人ではありません。

いろいろな人が持っている情報を集めて、

「じゃあ、この人がこれからどう暮らすのがいいんだろう」

と考える仕事です。

良いケアマネを探すときも、

何でも知っている人を探さなくて大丈夫。

分からないことを一緒に調べてくれる。

間違ったら修正してくれる。

そして何より、

あなたや家族の生活に興味を持ってくれる。

私は、そんな人なら十分頼れるケアマネだと思います。

監修・執筆:よっしー
介護福祉士/介護支援専門員(ケアマネジャー)
介護業界18年。介護職として10年以上の現場経験を持ち、施設ケアマネジャーとして約5年勤務。老人ホーム入居相談員として施設探しにも携わる。
現場とケアマネ業務を兼務した経験や、多くの介護職・ケアマネジャーと連携してきた経験をもとに、制度だけでは見えにくい介護の実情を家族目線で分かりやすく発信しています。

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